糖尿病の予防

糖尿病は生活習慣病の一種で、生活習慣の悪化が原因で発病すると考えられています。糖尿病の原因になる生活習慣には食生活や運動習慣が関係します。糖尿病は一度発病してしまうと完治することがとても難しい病気です。糖尿病に対する正しい知識を身につけて糖尿病を予防しましょう。

糖尿病の予防～食事～

　●糖尿病を予防するための食事方法

• 食事内容で糖尿病を予防
  野菜や大豆食品、魚を中心とした食事を心がけると、糖尿病の予防効果があります。炭水化物や糖質を含む御飯や麺類、果物は食べる量を管理コントロールしたり、摂取量を制限すると良いでしょう。
• 規則正しい食事で糖尿病を予防
  一日３食、朝食、昼食、夕食をできるだけ規則正しい時間帯に食事することを心がけましょう。
• 夕食に食べる量を少なくして糖尿病を予防
  朝食、昼食、夕食の３食の中でも夕食の食事量を少なくすると良いでしょう。また、夕食のメニュー・献立において、炭水化物や糖質の少ないレシピの料理を選択すると糖尿病を予防する効果があります。
• 偏食しない食事が糖尿病を予防
  食事は偏食をせず多くの種類の食品を食べると良いでしょう。特に糖尿病予防の観点から御飯や丼物、麺類、粉物などの炭水化物を偏食しないことが大切です。
• 野菜から食べること（食事の順番）
  食事の際は野菜やきのこ類などの食品から順番に食べ始めましょう。野菜などの食物繊維が多い食品から食べ始め、魚や肉の順番で食べ進めて最後に御飯や麺類などの糖質を含む食品を食べると良いでしょう。食物繊維の多い食品を先に食事することで後から食べた御飯などが含む糖質を吸収しにくくなります。また、糖質をゆっくりと吸収してくれる効果があります。
• 御飯は白米より玄米食が良い
  白米よりも玄米を食べると糖尿病予防に良いでしょう。玄米食は咀嚼（そしゃく）に時間がかかるので必然的にスローフードになります。ゆっくりと食事することで急激な血糖値の上昇を予防できます。また、食事に時間がかかるので食事の量をコントロールし易くなります。逆に早食いは過食・多食につながりやすいので控えると良いでしょう。
• 食事量は腹八分目を目安にする
  一回の食事量は満腹の８０％くらいで良いでしょう。特に炭水化物や糖質の多い食べ物を食べ過ぎる食生活を続けると、糖尿病を発症するリスクが増大します。食事中、ゆっくりと一口30回程度を目安によく噛んで食べると食べ過ぎを防ぐことができます。
• お酒、ビールなどのアルコール類を控える
  お酒やビール、焼酎、ワインなどのアルコール類は多くの種類がありますが、多くの場合、糖質やカロリーが高いので糖尿病の予防に悪影響を与えます。アルコールを飲酒する際は適量を心がけ、飲んだアルコールのカロリー分の御飯や麺類を減食しましょう。飲んだ後の締めのラーメンやうどん、蕎麦は控えると良いでしょう。（糖尿病予防のため）
• 就寝前に食事しないこと
  就寝の2時間前までに食事を済まし、それ以降は食事を控えると糖尿病の予防効果があります。

　●糖尿病を予防するための食生活と食品の選び方

• 野菜や海草、きのこを必食べること
  糖尿病を予防するには毎食事のメニューは野菜を中心とする献立にしましょう。食物繊維の多い野菜や海藻、キノコを食べることは糖尿病の予防に効果的です。食物繊維を含む食品は血糖値やコレストロールの急上昇を防ぐことができます。また、それらの食品は糖分の吸収を抑制してくれます。食生活において野菜の摂取量が多いと、糖尿病を予防する効果が抜群です。
• 洋食より和食
  外食の際、洋食より和食を選ぶようすると良いでしょう。一般的に西洋料理のレシピよりも日本料理のレシピの方が比較的カロリーが低い傾向にあります。そのため、 和食の食事を選ぶことで摂取カロリーを抑えることができます。
• 丼物や麺類を控える
  丼物や麺類などのメニューや食品を控えると良いでしょう。それらの食事は比較的多くの炭水化物・糖質を含んでいます。それらの食べ物を控えることで 炭水化物及び糖質を制限することができます。
• 白米より玄米
  主食の御飯を白米の食事から玄米の食事へ変えることは糖尿病の予防効果があります。玄米の食事は食後の急激な血糖値の上昇を抑えることができます。
• 糖質が入った清涼飲料水を制限する
  砂糖がたっぷりと入っている甘い炭酸飲料や缶コーヒー、清涼飲料などを控えることは糖尿病予防に効果的です。飲んで美味しい甘い清涼飲料水の中にはたっぷりのお砂糖・甘味料が入っています。（緑茶飲料やミネラルウォーター、糖質ゼロの飲料がベスト）
• 甘い間食に注意
  おやつの時間に甘いものやお菓子、パン、デザート、スナック菓子などの食品を間食するとカロリー摂取過多になります。糖質を摂りすぎると糖尿病になります。食べる量を制限もしくはコントロールすると良いでしょう。無節操に食べず、本当に欲しい食品だけを適量食べるように心がけましょう。

　●糖尿病を予防するための料理方法（献立とレシピ）

• 副菜（おかず）の味付けは薄味に
  副菜の味付けが濃いと御飯（糖質）を食べる量が増え、血液中の血糖値を過度に上昇させるので糖尿病の原因になる。薄味の食事は比較的御飯を食べる量を抑えられる。
• 料理レシピは茹でる、網焼き、蒸す
  食材を調理する際の料理レシピはゆでる、網焼き、蒸すなどの脂肪を落としやすい料理レシピにすると良いでしょう。脂肪を多く含む高カロリー食品を食べると肥満になりやすく、肥満になると糖尿病を発症するリスクが高まることが判っています。肥満は糖尿病の原因の一つなので肥満にならないことが糖尿病を予防する近道です。
• 野菜や大豆食品、魚などの料理レシピを増やすこと
  糖尿病予防の料理の食材は野菜や豆類、魚料理を中心とした食品から選びヘルシーな食生活にすると良いでしょう。

糖尿病の予防～運動～

運動することで、精神的なストレスが解消され、ブドウ糖の利用が増えます。また、血液の循環が改善し基礎代謝が向上します。さらに、動脈硬化も予防することができます。
また、運動によって身体の筋肉量を増やすと、食後に血液中の糖分を筋肉が吸収し血糖値の急激な上昇をを抑える効果があります。

●運動の種類
筋肉量を増やすことで糖尿病を予防しやすい身体に体質改善できます。持続的な運動は体脂肪を減らす効果もあるので肥満対策にもなります。適度な運動量を継続することが大切です。

• 有酸素運動
• ウォーキング、ランニング
• ジョギング
• 水泳
• サイクリング
• 散歩
• ウェートトレーニング（無理のない程度に）

●運動時間
一回の運動時間は20分以上を目安に運動しましょう。

運動は激しければいいものではなく、少し汗をかくくらいの運動がよいでしょう。また、空腹時の運動は低血糖になる恐れがあるのでなるべく控えましょう。適度な運動で筋肉量を確保することが糖尿病の予防につながります。

食材と栄養素をバランス良く食事

• 炭水化物：体の主なエネルギー源。
  必要最低限の量だけ摂取すること。食べ過ぎに注意！
• タンパク質：筋肉や血液など体の組織作りをする。
  魚や大豆食品、乳製品、卵から良質のタンパク質を摂取すること。
• 脂質：体のエネルギー源、細胞膜の構成成分。
  
• ビタミン：体の調子を整える。
  料理の食材に野菜を豊富に使用すること。
• ミネラル：体の調子を整える。
  料理の食材に野菜や海藻を豊富に使用すること。